ショコラ~愛することが出来ない女~
だけど、他に誰もいないということは、緩衝材になってくれる存在もいないということだ。
やがて、魔の11月がやって来て。
隆二くんが我が家を訪れる回数が、徐々に少なくなっていく。
私はそれにやきもきしながら、それを口に出すことも出来ない。
なんなんだろう。
この役に立たないプライドを捨てきれない。
自分から「私だけを見て」なんてすがる事は出来なかった。
誰かが、叱ってくれたら変われたのかもしれない。
例えば詩子が、「母さんって子供みたいね」なんて諌めてくれたら。
だけど誰もいなかったから。
私は不満だけを溜め続けて、彼を思いやることもせず。
ある日突然ぶち切れて、「さよなら」を告げてジ・エンド。
どうしようもないとしか言いようがない。