錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
 ああいうタイプは私の好みじゃないわね……。

様子を見ていると、いかにも気弱そうな男子は、なかなか席が見つからずうろうろとしていた。

 目の前に来たとき──

「わあっ!?」

 お約束のごとくテーブルに当たってトレイを傾け、コーヒーをこれまたお約束のようにサラのカフェラテの上にこぼす。

「!? ご、ごめんなさいっ」

 ぺこぺこと頭を下げる。

「構わないわ」

「え?」

 随分と冷めた声に顔を上げた。
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