錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
◆第6章~すったもんだ
*かくらんしよう
こっそり建物に近づいた黒ローグは、ひび割れた窓からそろりと中を覗く。
「!」
奥の方に男らしき2人が見え、その近くにチャラローグがいる気配を感じた。
他に人がいる感じは無い、これならいけそうだ。
黒ローグは意を決して立ち上がり、窓をコンコンと軽く叩いた。
「!?」
1人が気がつき、目を丸くする。
「おいっ! あれっ」
細身の男が仲間の指さした先に目を向けると、縛ってあるはずの青年の顔が覗いていた。
驚いて下を見ると、青年はちゃんとそこに転がっている。