〜☆恋愛学園物語☆〜（学園編）

リョウ君編「番外編」

私はリョウ君と、
ｲﾍﾞﾝﾄの券を持ち、
ｲﾍﾞﾝﾄに向かった。

みんな遠慮して、
受け取らなかった。

「みなさんｲﾍﾞﾝﾄに
興味無かったのでしょうかっ…せっかくですから、
体育館に向かいましょう」

ｲﾍﾞﾝﾄは、
体育館で開かれて居た。

中には、短冊が飾られ
色とりどりの花が並ぶ。


「今日ｲﾍﾞﾝﾄに参加される方は、この衣裳に着替えてください」

若い男性の手には、
織姫と彦星の着ていそうな衣裳が、目に移る。

「リョウ君…あの衣裳はちょっと…」

私は一歩また一歩と下がる。

「…菜月さん嫌ですか？
僕は構いませんが…」

私は、
リョウ君が言いだす言葉を完全的に否定態勢に。

織姫と彦星の衣裳に着替えた人は、
そのまま、ﾃ‐ﾌﾞﾙに着き、お互いを見合う人が多数、携帯で撮る人、
プリクラを撮る人、
体育館から出ていく人も。
「無理にお誘いするわけではありませんので…、
そろそろ花火も始まりますし、外に出ましょうかっ」

『せっかくリョウ君
誘ってくれたのに…、
悪いことしちゃった…なっ』

パチパチ…、
体育館の電気が、
急におかしくなる。

「接触不良でしょうかっ…」

真上を見上げながら、
消えるか消えないか、
不安になり、じっと観察。

ざわざわする体育館の中…。

「う゛っ…」

背後から、誰かが
ハンカチに睡眠薬のような、強烈な香りを嗅がされ、段々意識が薄れていく。

リョウ君は、
まったく気付く気配が無い…。

私は、そのまま意識を失い、意識が戻る頃には、
目と口に何かを巻かれ、
紐で、後ろをしばられ、
何が起きて居るかわからない。

『何っ…どこ…』

暗すぎて何が起きているか分からない。

一方、
リョウ君は、パカッパカッする電気から、
私が居ないことに、
気付き辺りをうろうろ…。

周りにも同じように、
帰ろうと、
出口に向かった、
カップルの男性が、
女性が居なくなり、
戸惑って居たみたい。

「僕の彼女が…一体どこへ…」

「夏海さん…！」

数人の男性は、
体育館の中を動く。

体育館のドアは、
急に閉ざされ、
外に出ることの不可能な状態になっている事に、
リョウ君は不審に感じたみたい。