〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
「…あれは…カリン
どうして…」

リョウ君は、
カリンの姿を見て
立ち上がり、カリンに視線を向けたまま、
呆然(ぼうぜん)と立ちすくむ。

苦しむカリンに対して、
オ‐ロラの光を浴びた、
人魚姫の闇が苦しみ始める。

「くっ苦しい…うぅ…
やめろっっ…」

カリンの叫び声…が響き、オ‐ロラの光が、
人魚姫の闇に…。

「うぁぁああ…」

「今だっ…」

リョウ君が、
人魚姫目がけて、
矢を振りかざし、
そのまま矢を放った。

「兄さん…待っ!!」

“シュッ…グサッ”

「うがあああああっ!!」
悲鳴と共に、
シュッと黒い闇が、
天井へと上がり、消えた。

段々透けていく
人魚姫の体…。

「うっ…」

両腕から出血が、
地面を赤くするダイキ君…の姿。

「ダイキさん…」

優しい眼差しに戻った…。人魚姫…、その目からは、大量の涙が溢れだす。

「カリン…」

両腕を押さえながら、
ダイキ君は膝を曲げ
必死に人魚姫に近寄る。

「ごめんなさい…」

人魚姫は、
ダイキ君の傷ついた、
両腕を持ち…、
泣きながら謝る。

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