〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
“コンコン”

部屋に戻った矢先
(やさき)
ドアを誰かが叩く音が聞こえた為。

しぶしぶ起き上がり、
ドアを開ける。

「…菜月さん…ダイキ
部屋に戻りましたか?
あれから気になり
一睡も出来ず…」

りょう君は、
少し疲れた果てた顔で
部屋をおとづれた。

丁度みんなは、
朝食を食べ始めた頃。

朝の8時をまわるくらい
けれど、
一緒にみんなで朝ご飯を食べにと言うより、
ダイキ君を探すことが最優先に思えた。

「あれから、
ダイキ君はまだ部屋に戻って来た形跡も無くて…、
探したほうがいいのかも」
私の中に、ダイキ君への
思いが少しずつ、
芽生え始めた。

人魚姫と恋をしながらも、学園のみんなの為に
愛する人を助けるために
精霊を司る姫と結婚した
ダイキ君…。

でもきっと、
お付き合いしたら、
不倫になる可能性もあると知りながらも。

「そうですかっ…
僕はその辺りを探してみますから、菜月さんは
朝ご飯でもゆっくり召し上がっていてください。

まだ済まされて居ないでしょ?」

りょう君は、
ドアを閉めて探しに向かった。

りょう君を追い一緒に、
探すことも考えた。

けれど私は自分で探してみたい思いが強く働き、
一人で探そうと眠っているかりんちゃんを見て、
探すのを続行した。

「ダイキ君…行くなら何処に行くかなっ?」


私の中で、
ダイキ君の居そうな場所を特定しようと、心みても
想像がつかなかった。

ニ‐ナが考え込み、
部屋の中をうろうろ…、
落ち着きが無く
何か感じ取っている様に見えた。

「ニ‐ナ?どうかしたのっ…」

ニ‐ナはうろうろし、
私の声がまるで聞こえていない様な、無表情の顔。






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