Sugar × Spice Ⅲ〜ハジメテは年下幼馴染〜


「家まで来るなっつったろ」

「大学で渡すのもなんだと思って、わざわざ持ってきてやったんだろ〜」

「そうそう、貴重なんだぜそれ?なかなか手に入らないんだからな」

「だから、俺はいいって…」

「そんなこと言うなって涼君よー。君もそんな顔してたまってんだろ?」

「ゼミの女の子の誘い、全部断りやがってこの贅沢ものが!」

「…なにバカ言ってんだよ」



階段を降りながら、玄関先で友達2人と涼との会話が聞こえてきた。


「咲」

私の姿に気付くと、3人の視線が集まる。

心なしか、涼の表情が強張った気がした。


「涼、私とりあえず一旦帰るね。

レポート終わったらまた連絡して?夜どっか食べに行こう」

そう言うと、涼の友達に軽く会釈をした。



「ちょ、誰だよ。涼のねーちゃん?」

「涼って確か年の離れた兄ちゃんがいなかったっけ?」

涼の友人2人が涼と私を見比べながら、好機の目を向ける。


「あぁ、私は….」


家がお向かいの幼馴染よ。


そう言おうとした。


涼だって自分の友達に対しては照れ臭いに決まってる。

だから気をきかせて…











「姉ちゃんなんかじゃねぇよ。

これは、俺の女」



…そう言って、私の頭にポンと手を乗せた。



一瞬、心臓が弾けるみたいにドキッとした。


相変わらず涼しい顔で、なんでそういうことをサラリと……





「まままま、マジでぇ?!涼の彼女?!」

「し、しかも年上っすか??!!」


涼の友達は、相当驚いた様子だった。

興奮した様子で、私をまじまじと見る。


「え〜年上ならお前、イロイロとリードされまくりじゃん!」

「うらやまし〜」


「良い加減にしろよ、お前ら。早く帰れよ」


涼はまた、イライラした様子で言った。

「そだね、邪魔しちゃ悪いし。

じゃ涼、また明日学校でな」

「じゃ彼女さん、涼をよろしくお願いします〜」


そう茶化しながら、涼の友達は帰っていった。





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