咲き舞う華は刻に散る


はっきり言って、さっきの彼女には土方も参っていた。



酒で白い肌が紅潮し、怒っているせいで少し涙目になり、紅が塗られている唇は酒を呑んでいたせいか濡れていた。



幼さが少し残る顔でもかなり色っぽかった。



「はぁ…、何か疲れた。帰りましょう」



沖田の提案に皆が頷いた。



眠ってしまった美桜里は泉羽がおぶり、勘定は永倉に任せた。



角屋を出る時、永倉が顔を真っ青にし、呻いていたのは言うまでもない。







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