咲き舞う華は刻に散る


「顔を上げろ、美桜里」



「………」



美桜里は上げる勇気がなかった。



彼が怒ってると思っていたから。



すると、顎に指が添えられたかと思うと、無理矢理上を向かされた。



「会津での話を聞かせてくれ。大丈夫だ、お前を責めたりしねぇ」



土方は怒っていなかった。



美桜里は彼に会津でのことをすべて話した。





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