夏色狂想曲
「っ、さつきぃ…
わああぁっ…ああぁあ…!」
皐月…なにか言って、聴かせて、安心させて…
声優にだって負けない甘ったるい皐月の声に溶けてしまいたい。
「笑花」って呼ぶ声に包まれて溺れたい。
この不安が全部吹っ飛ぶくらいに、あたしの手でその逞しい体をきつく縛りたい。
「俺は…笑花を抱き締めたくて、」
叶わなくてもいいから
願いもしないから、せめて
誰にも聞こえない
笑花にも届かない
この、笑花の隣で
静かに、強く
思っていたい…――
「笑花…声が聴きたい」
赤く熟れた小さな唇に愛を落としたい。
今はもうまっさらな肌に熱い花弁を散らせたい。
笑花が壊れるほどに強く抱きしめ、俺だけを感じるように閉じ込めたい。