【完】最初で最後の恋
「奈央ちゃん。瞬なら、大丈夫よ」
フッと、優しく笑いかけてくれらおばさん。
「アイツ、奈央ちゃんのこと溺愛してるから、奈央ちゃん1人にしないって!」
美幸さんはあたしの頭をポンポンと撫でてくるる。
「はいっ」
2人がいたから、あたしはホッとできた。
「瞬――……」

数時間後…
ランプのひかりが消えた。
ドアが開き、先生と瞬が出てくる。
瞬は眠っていた。
「瞬っ――…」
「麻酔で眠っているだけです。手術は――……」
どくどくと心臓が鳴る。
「成功です!瞬くんの病気は、完全に治りました。今まで、よく闘いました!お疲れさまでした」
「ありがとうございました、先生っ」
おばさんと美幸さんが頭を深く下げる。
手術、成功した…。
よかったぁ…。
あたしの頬には涙が伝った。
「よかった、瞬…」
ホントに、よかったね。
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