【完】最初で最後の恋
次の日……
あ、ありえない…。
39度もある…。
さすがに今日は仕事休ませてもらおう。
店長に電話をする。
「スイマセン。熱が出たんで…今日休ませてもらってもいいですか?」
【大丈夫?いいわよ。ゆっくり休んでね?】
「はい、スイマセン…。失礼します…。ふぅ――」
あ、沙希たちどうしよ…。
今日は土曜だからな…。
おばあちゃんに頼もうかな…。
「もしもし、おばあちゃん?」
【あら、佳織ちゃんじゃない。どうしたの?】
「あのね、今日仕事、忙しくなりそうなの。よかったら、今日沙希たちおばあちゃんの家に泊めて面倒みてもらえないかなぁ?」
【そう。大丈夫よ。おばあちゃんも沙希たちに会えるから嬉しいわ。今から迎えに行くわね】
「うん。わかった。私、もう家でるんだ。合鍵で入って、連れてってくれてかまわないから」
【わかったわ。お仕事、頑張るんだよ】
「ありがとう」
嘘ついて、ごめんね。おばあちゃん。
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