好きな子はツンデレ
彼女、押田静(おしだ しずか)ちゃんはこんなにもか弱い身なりをしていて、とても凶暴な女の子だ。



彼女を知らない男は必ずや人間不審に陥るだろう。



だから、この豹変ぶりに恐れをなす者は多い。



静ちゃんに想いを寄せる者はモルモット志願者か、ものすっごいMっ気の強いヤツしかいない。


その他、例外もあるかもしれないが。


しかし、オレはそのどちらでもない。


オレはただ純粋に彼女が好きなのだ。



始めは彼女の本性をこの目で知り、驚いたこともあった。


その後、全ての女の子を疑った目で見てしまうこともあったのは、今になっては良い思い出。



同じクラスとなり、隣の席に居合わせることになった静ちゃん。


彼女は口では気の強いことを沢山言うし、暴言だってしょっちゅう言う。




でも彼女は、本当は素直で優しい女の子なんだ。


恥ずかしがり屋で、不器用な彼女は表にそれが示せないだけなんだ。




「静ちゃん、好きだよ」


「死ねば?」



うん。



ギャップはかなり激しいけどね。



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