*春、それは出会いと別れの季節*
「あ、やばい」

 彼は急に公園にある時計を見てそう呟く。

「悪い
帰らないと行けないから俺帰るな」

「分かった
じゃあね」


 彼に手を振ると

「あぁ、じゃあな
……また会えたらいいな」

 彼もまた笑いながら手を振り返してくれた。

 そして、彼は公園から立ち去った。

「私もそろそろ帰ろうかな」

 もう晩ご飯の時間
早く帰らないとお母さんに怒られてしまう

「……もう一度あの人に会いたい」

 小さな声で桜の木を見ながら呟き
家に帰るのであった。
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