終わらないセピア
『なーんてね、ウッソー!』
『えっ…!?』
思わず見上げた先の、まさかのドアップ
に理性を保つため
思いきり自分の太ももをつねった。
スッと横に顔は移動して
あたしの耳にモカの息がかかる。
わざとかけられた息にビクンと体は
仰け反る。
そんなあたしの反応をクスクスと
楽しむモカ。
『ミッちゃん耳弱いんだね』
ニヤリと笑う小悪魔に息を呑むあたし。
色っぽく微笑むモカから漂う甘い香りに
脳波も臭覚もやられたみたい………