キミに送る約束~空に向かって~
電車をまつ場所も離れて待つ。
電車がきても同じ車両には
乗り込まない。
それに心愛は今日から違う車両に
乗っていた。
俺は梓が乗り込む車両に乗る。
考えている事は別だけどしていることは
同じ.....。
なのに俺は今日心愛がすごく遠く感じた。
─キイィ
電車が開いた音がして俺はすぐ左側の
ドアを見る。
小さな影が入ってくる。
「慧くんっ!」
元気よく入って来た子。
朝見た制服をきた梓。
「おはよ。梓。」
俺は梓の頭をなでた。
「ふふ、夢見たいだよぉ。慧くんと
同じ車両乗れるなんて♪」
「ほら、ちゃんとつかまってねえと危ねえからな。」
俺は梓の背中に手を回して
梓を支えた。
小さいくて昨日抱いたばかりの背中なのに
ちょっと離れていただけで
すごく寂しく思えた。
─それから俺の降りる駅に電車がとまり
電車が閉まるギリギリまで梓の
手を握っていた。