キミに送る約束~空に向かって~
「あのなぁ─...はぁ─...まあ、元気そうで
良かったよ。で...手術日はいつなわけ?」
「冬が来る前...だな」
「はあ!?何だよそれは」
フッと俺は、鼻で笑う
「なぁ、宗佑」
「ん?」
「俺さ、時々思うんだよなー」
ゆっくり息を呑む
「運命ってあるんじゃねえかなって」
「.....は?」
宗佑が呆れたように俺を見る
「だっだから女々しいけど運命って
実在するような気がすんだよ」
「待て。ノロケ話は、聞かねえぞ」
ノロケ話って.....
「ノロケなんかじゃねえよ!なんつうか...
最近思う」
「つまり心愛ちゃんと運命だって
言いたいわけかよ?」
「だから!何でもノロケに変換すんじゃ
ねえよ!まぁ...そうであったらいいなって
思うけどよ...」
「ふぅ─ん」
珍しく宗佑が真剣に聞いてくれる
「なぁ、宗佑。俺さ、賭けてみるよ」
「賭けてみる...?」
「ああ。命かけて運命ってあるのか証明する」
すると宗佑は、鼻で笑いながら言う
「...ふっ、じゃあ精精頑張れよ。見てみてえわ。
俺も運命って奴をさー」
命かけて...証明してみる
運命がこの世にあるのかを─...