キミに送る約束~空に向かって~

─────...

「なんでだよ.....。」


せっかくの週末だっていうのに梓は
祖父の家に行くらしくデートすら
できねえ。

暇な俺はただベッドに寝転がったまま
暴れていた。


「.....暇すぎる。」


俺はベッドから起き上がって隣の部屋。
兄貴の部屋に向かう。
漫画でも借りようと思い俺はノックも
しないで兄貴の部屋に入った。


「あれ、慧?」


仲良くテーブルの前で一緒に座った兄貴と
心愛がいた。テーブルの上には
問題集が開いていた。心愛はよく分からない
問題があると兄貴に聞く。
まあ、兄貴は俺と違ってデキがいいからな。


「何だよー。慧勝手に部屋に入るなって
いつも言ってるだろ?」

「あぁ。悪ぃ。漫画借りに来ただけだから。」


そう言って俺は本棚に視線を向ける。
俺の部屋とは違ってきちんと整理整頓された
兄貴の部屋。新しいCDでも買ったのか
兄貴が全然聞きそうにないCDが本棚に
並べられていた。


「このCDどうしたの?」


兄貴の背を向けたまま俺は聞く。


「ああ。今な心愛がいらなくなったからって
持ってきてくれたんだよ。俺最近忙しくて
テレビも見れないからどんな音楽が
流行ってるのかも知らねえからさ。」

「ふーん。」

「あ、ヤベ!俺今からバイトだった!
心愛は適当にゆっくりしていって。
じゃっ!」

「ちょっ!...司くん!?」
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