キミに送る約束~空に向かって~
でもあたしは慧とは別の
高校を選んだ。
慧は共学の公立高校。
あたしは女子高を選んだ。
慧の行く高校は言っちゃ悪いけど
不良ばっか多い頭の悪い高校だから
あたしのレベルだと勿体無いと
先生に言ってもらえたから。
本当はギリギリまでその高校を
受けるつもりだったんだけどね。
だからあたしは慧と近い高校を
選んだ。
通学電車ではいつも一緒。
だから高校が違っても話しはいっぱい
できる。
だけどだんだんみんな慣れてくると
慧も友達がいっぱいできちゃって
あたしと一緒に同じ車両にすら
乗らなくなった。
付き合っているわけでもないし仕方がない。
慧も周りから冷やかされていて
迷惑そうな顔していたし.....。
あたしは、少し日焼けした慧を見つめる。
「ん?何?スイカそんなのほしいの?
太るぞ。」
「っッ!?別にもういらないもん!」
昔からあたしをからかうのは
一向にやめてくれない。
まず女って見られてないんじゃないかな。