キミに送る約束~空に向かって~
───自分でも何がなんだか分からなくて
俺はそのまま携帯を床におとして
隣の家にいる心愛の家をチャイムを
鳴らした。
震えている手.....。
声も出ない。
「はーい?え...慧?」
「どうしたの?慧が来るなんて珍しいじゃん。
雨でも降るんじゃないのー。ていうか
いつも勝手に入ってくるのに今日は
どうしたのよー。」
心愛がペラペラと喋る。その言葉も
俺の耳には届かない。
俺はその場でしゃがみこんで髪を
クシャクシャにする。
「ちょっと!どうしたの?そこ、汚いよ。
とりあえず家入って─「梓.....が...。」
「え、何?梓ちゃんがどうかしたの!?
ねえ、慧!黙ってないで何か言ってよ!」
「梓が...梓が......。」
「慧っ!しっかりして!」
震える俺の肩を心愛はしっかり支えた。
「梓が.....死んだんだ─......。」
自分で梓の母親から言われた言葉を
いいやっと事を理解した。
ハハッ。俺こんな時に何余裕なこと...
考えて.....んだ...よ?
死んだ.....?誰が?
梓.....が。
いない。いない。この世に。
どこにも.....いない。
いないんだ。空の下にも。