わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「僕は一番後ろから見てたんですけど、本当に素晴らしいステージでした。みんな、出せる力、全部出しきったよね?」 

周囲を見回しながら冬以が問えば、二年女子たちは揃って、うんうん、と笑顔で頷く。



「ほとんどが未経験者だし、正直、どうなることかと思ったけど……。発表会やりたいって言われた時は、お前らダンスなめてんのかって思ったし」

冬以は冗談めかして言い、くしゃりと笑う。


二年の女子たちもクスクス笑い声を漏らし、「先生、ひっどー」なんて声もどこかから聞こえた。



「でもやってるうちに、俺の方が夢中になっちゃって。つい厳しいこと言ったり、キツイ練習させたり。みんな、よく俺のスパルタについて来てくれたなって思う。

ほんと、良く頑張りました。文句なし、最高のステージでした。俺の方がお礼を言いたい。感動をありがとう」


爆発的な拍手喝采が起こる。もちろん、私も全力で手を叩いた。



冬以、カッコイイ。

素敵じゃん、冬以。


私の方こそ、感動をありがとうって伝えたいよ。でも冬以に話し掛けるなんてこと、今は気まずくてできないけど。


だから二年女子の誰かに、きっと伝えよう。


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