わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「用件は何ですか? 愛の告白だったら、謹んでお断りします」


『やだなぁ、ほのちん。一発ヤらせてなんて、思ってても言わねぇよ』


そんなことミジンコも思ってないくせに。



シモい冗談は当然のようにスルーして、

「じゃあ何? 私忙しいんだけど」

大嘘を平然と口にする。



『悠斗にちらっと聞いたけどさ、ほのちん――

――――浮気したんだって?』


「信じらんない! 田所、そんなことまで話したの?」


『ごめん、ホントはなんも聞いてない』


「はっ?」


激しく取り乱して、うっかり自爆。ちっきしょぉ……。


この怒りの矛先は、もちろん瀬那くんへ。当然でしょう? シレっと嘘吐いて鎌かけたんだから。



「ごめんじゃ済まない。瀬那くんのバカちんこ! 全身生殖器!」


『ちょっ、それ、『全身わいせつ物』よりヒドっ』


「今度会ったらデッカイ避妊具被せてやる! 窒息してしまえ!」


『ほっ……ほのちん? ちょっと落ちつ……』


ぶちっと、親指に闘魂籠めてオンフックボタンを押した。



もうやだぁ……。何なの? みんな何なの?

私たちの深刻な危機を、面白がってんの? そうとしか思えない。



机の上に両腕を組み、その中に顔を埋めてぎゅっと目を瞑る。

それでも悶々とする気持ちが抑えきれず、顔は伏せたまま、足をジタバタさせて地団太を踏んだ。


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