お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

薬指にはめられたリングをギュッと握る。


こみあげる愛しさが胸の奥を締め付ける。


こんなに愛しい人をどうすれば嫌いになれるのだろうか。


涙が止まらないあたしの頭を恭ちゃんはそっと撫でた。


「恭ちゃんはこのことを知ってたの?」


「全然。正直俺も驚いてる」


「そうなんだ…」


「まあ親父さんから色々言われてることは知ってたから、後は親友の勘かな?」


恭ちゃんは照れくさそうに笑った。


恭ちゃんというこんな素敵な親友がいてくれるあたしと桐生は幸せ者だよ。


シンデレラの偶然に似た運命、


それ以上の気持ちを知ることができたのだから。

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