FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
(何故ファリアが攻撃してくるんだ)
何者かに操られているのは分かる。操っている人物も、先程感じた邪悪な気の波長がヴァジュラのものと似ていることから、そうなのだろうと予測がつく。
しかしそうすると。
あまり考えたくないことが、起こっている。
「ヴァジュラは……」
ファリアとの距離を取りながら、問う。
「復活、したのか」
「フッ」
ファリアは動きを止める。
「分からないのか? この世界が素晴らしい憎悪に満ちてきているのを」
と、どこか恍惚とした表情で両手を広げる。
「ヴァジュラ様はすでに力を蓄えていらっしゃる。今度こそ貴様らと共にする運命など断ち切るために。そのためにわたしを使わされたのだ。神が目覚めぬうちに殺してしまえとな」
何故ヴァジュラが復活したのか、ファリアの言葉からは分からなかった。
しかし、だからといって何をすればいいのか。
前世で仲間だった者たちと逢って。やっと夢の謎が解明されてきたばかりで。
武力を以て誰かと戦うなんて、この平和な国ではあまり耳にしないこの言葉に戸惑いを覚えずにはいられない。
(けど、これが現実)
目の前の少女が、鋭利な剣で自分を殺そうとしている。それも並外れたスピードで。そしてそれを防御しようと動く自分もまた、並外れている。
これが、現実に起きていることなのだと、認識せざるを得なかった。
何者かに操られているのは分かる。操っている人物も、先程感じた邪悪な気の波長がヴァジュラのものと似ていることから、そうなのだろうと予測がつく。
しかしそうすると。
あまり考えたくないことが、起こっている。
「ヴァジュラは……」
ファリアとの距離を取りながら、問う。
「復活、したのか」
「フッ」
ファリアは動きを止める。
「分からないのか? この世界が素晴らしい憎悪に満ちてきているのを」
と、どこか恍惚とした表情で両手を広げる。
「ヴァジュラ様はすでに力を蓄えていらっしゃる。今度こそ貴様らと共にする運命など断ち切るために。そのためにわたしを使わされたのだ。神が目覚めぬうちに殺してしまえとな」
何故ヴァジュラが復活したのか、ファリアの言葉からは分からなかった。
しかし、だからといって何をすればいいのか。
前世で仲間だった者たちと逢って。やっと夢の謎が解明されてきたばかりで。
武力を以て誰かと戦うなんて、この平和な国ではあまり耳にしないこの言葉に戸惑いを覚えずにはいられない。
(けど、これが現実)
目の前の少女が、鋭利な剣で自分を殺そうとしている。それも並外れたスピードで。そしてそれを防御しようと動く自分もまた、並外れている。
これが、現実に起きていることなのだと、認識せざるを得なかった。