平凡太~ヘイボンタ~の恋
「栞、来るなッ」


「小野寺主任、違うんですっ!」


「辻野、平凡太は認めたぜ?はらませたの、コイツなんだろ?」


「違いますッ」


「だったら何故言えない?平凡太はだんまり、これって肯定だろ?」


「だから違うんですッ!平太先輩はあたしをかばって…!」


「栞、何も話すなッ」


「平太先輩、かばっていただいてありがとうございます。でも、あたし、ちゃんとするって決めたんです。小野寺主任、この子は…」


「栞ッ!!」


「この子は…他の人の…たった一晩の過ちのもとにできた子供なんです」


「…は?」


「事情があって誰かは言えません。でも、絶対に平太先輩の子ではないんです。あたしと平太先輩の間に主任が想像してるような関係は、一切ありません」


「…意味わかんねぇし」


「あたし怖くて…1人で病院に行けなくて…。平太先輩に無理を言って産婦人科に連れ行ってもらいました。ただそれだけの事なんです」
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