人形の微笑
ついにリリスが根負けし、部屋から退出しつつ了承を伝えようとした、その時。
「分かり「あ、リリスーっ!!」」
たまたま通りかかったクロアが、リリスを見つけて走ってきた。
目を輝かせて走り寄る様子は、しっぽをブンブン振った子犬にも似ている。
クロアはバッと両手を広げると、リリスに抱き着いた。
「リリス会いたかったー!!」
「……離れてください」
ギュッと抱き着くクロアに、うんざりした表情を見せるリリス。
しかしメルカには、二人のやり取りがただのじゃれ合いにしか見えない。