鬼門センター
私は 霊など 見たことはない。
存在すらも信じてはいない。

だが、その霊を見ない代償として
よく悪夢を見る。

幼少の頃は
よくアメーバ状に
広がり続ける白い物体に
話し掛けられて怯える夢に
魘された。

今思えば それは
私の兄さんたちの仕業、、
私は法律上は 長男であるが、
私の母は流産を経験している。
私の生まれる前にね。

もちろん、母には内緒だが、
彼ら水子たちの霊が
私の悪夢の正体たちだった。
間違いない。
アメーバ状の彼らが
母の他界の前日に
私に語りかけた言葉が、
まさしく その実体の証明。

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