君に、この声を。
「沢川ぁー。新学期早々遅刻とはどういうつもりだぁー?」
「ほんとすんませんー」
そういいながら、怜は私の目の前の席をめがけて小走りしてきた。
「よっ」と小さく私に声をかけた怜は、その笑顔のまま席に着いた。
あいかわらずだなぁ、とひそかに心の底で思う。
「沢川だけではないが、もう3年なんだぞ、最上級生、受験生なんだぞ」
先生の「受験生」という言葉に、みんなが反応する。
「受験だって」「いやだぁ」「まだまだだよな」
みんなが口々と話し出す。