君に、この声を。



同じ文化部なのに、どうしてこんなに階段をのぼる速さが違うんだろう……。


ま、ただ単に私がよくつまづくからなんだけど。


音楽室は校舎の最上階。

毎日、この地獄の階段と格闘中。



なんて考えながら、息をはぁはぁと切らしてやっと到着した。



もうすでに、るなは音楽室に飛び込んでいっていた。



へとへとになった体を引きずるように、私は音楽室へ体をねじ入れた。


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