君に、この声を。



ドンッ



体に、ちょっとした衝撃が走る。


思考回路が鈍くなっていた頭が、徐々にはっきりとしていく。



目の前には、私より少し背の高いるなの背中。


すらっとしたるなには、無駄な肉がまったくない。



「ちょっと、るな! いきなり止まらないでよ」



私がるなに向かって言う。


――でも、るなの反応なし。


< 56 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop