あの日の君へ。
*第3話*
その後、放課後職員室で
みっちりとお説教を受けた。

「「失礼しました」」

ピシャ、と静かに職員室の戸を閉じる。

その後二人で顔を見合わせる。

「もうっ!!
 なんであたしまで怒られるの!
 誠のせいなんだからっっ」
「鈴こそ、彼女なら
 彼氏のこと庇えよな!!」
「意味わかんないし!」

その場で口喧嘩。
これもいつものこと

「もう、誠なんて知らない!」

プイッとそっぽを向いて小走り。
するとすかさず誠が
あたしの腕を掴んだ。

「待てよ、鈴っ」

その瞬間、誠にぎゅっと抱きしめられた。

「へっ、ま 誠」
「俺が悪かったって!
 な、許して!」

なんだよ、照れるじゃないか

急にこんなことしちゃって。

「別に、怒ってないよ」
「え?」

あたしもぎゅっと返す。

「ただ誠が焦る顔見たかっただけ!」
「な、なんだよそれぇ!」

誠が強く抱きしめてくる。

「苦しいっ ギブギブw」
「ギブはなし~ww」

そんなことを言いながら、
廊下でじゃれ合うあたしたち。

周りからの目なんて気にもせず
ラブラブしちゃうもんね!






そんなあたしたちバカップルには

〝幸せ″ という未来以外


予想もしなかったんだ。




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