先輩と後輩、そして私
「南海ちゃん」




「うっひゃぁ!」




由衣の言葉で今日はずっとボーッっとしっぱなしで・・・
校門の前に先輩がいることも気づかず・・・



「ごめん、驚かせちゃった?」




「あ、いえ、すいません」



恥ずかしいー。
先輩の前であんな声・・・



「南海ちゃん、この後なんかある?」



「この後・・・ですか?」



「なんか用事あるならいいんだけど」



「特にありませんっ!」



「よかった」



先輩の八重歯が見えた。

先輩の八重歯は可愛い。



「俺の妹、誕生日なんだけど・・・一緒にプレゼント選んでくれない?」



「もちろんですっ!」



由衣に言われたとおり、時々自分でも「告白したらいけるんじゃ?」って自惚れてしまう時もある。こんな特別扱いされたら・・・勘違いしちゃうよ。




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