好きと言えなくて。
輝く君。
ジリリリ…
静かな部屋に、めざまし時計の音が鳴り響く。
「…朝か。」
6:30分…いつも通りの時間に起きた私は、日課である朝ご飯を作りに階段をおりた。
「はぁーあ。」
面倒くさい。
そう思いながら台所に立ち、朝食と弁当をつくる。
「いただきます!」
私、菊池沙奈は菊池家の長女として生まれた。
お父さんとお母さんはね、去年事故で亡くなってしまった。
さみしくないって言ったら嘘になるけど、毎日泣いてるわけにもいかず、なんとか1人で生きている。