チッサイ、オッサン
俺のイチミリを遥かに超えるショックだ!


口をハウッと開けて白目になりかけた俺は、立ったまんまで大号泣した。


出来ることなら気絶したい。


そして涙で視界がぼやけているうちに、オッサンの姿はもう見えなくなっていた。


薄暗い台所でヒックヒックとしゃくり上げた、22才の男。


「無様だ……。誰にも見られなくてよかった」


ホッとしたのも束の間、思わぬ事実に打ちのめされた俺はガクリと床に崩れ落ちた。


「……オッサンに見られた」




これが昨日、俺の身に突然起こった出来事全て。


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