好きになっても、いいですか?


「どうした?」


純一は車を脇に止めると、携帯を耳に当てそう言った。


「え?」
『いえ、社長も少しいらっしゃらないか、と。社長がお見えになるだけで盛り上がって、来週からの社員の働き振りにも影響するかもしれませんよ』
「まさか、敦志……酔ってるか?」
『私は酔わないですよ。飲んでいませんから。ただ――……』


敦志の話の続きを聞いて、純一は一瞬で顔つきが変わった。


「おい。今年の場所は変更していたよな?」


純一は敦志の返事を最後まで聞かずに携帯を切り、急いで車を発進させた。



(アイツ、どこでやるかわかってるんだろうな――――?!)

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