好きになっても、いいですか?

『?!なにを……!』

『どうか、ご協力を』

『やめて下さい、立って……頭を上げて下さい!なぜ、そこまで麻子にこだわる……?!』

『……初めてなんです。社長が、女性秘書を側におこうとしているのが。
勿論、やましい気持ちからなどではありません!誓ってそこは言えます』

『初めて?』

『……詳しいお話はできませんが、社長は女性に対して心を許さない。
しかし、それではビジネスも……プライベートも開花しない。それに、麻子さんも必ずこの経験が活かされるでしょうし、その言われている性格も、少しは変われると……』

『あなたは……なぜそこまで……社長のために』

『……私の大切な……弟のような、家族だからです』

『え?家族……?』

『彼を変えるきっかけが目の前にあるのなら、オレは何としてもそれに懸けてみたい――』





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