囚われの姫
ええ…、とアルクは頷き、ティアラの前に朝食の乗ったトレイを置いた。
「…だから、沈んでいらっしゃったのですね……?」
「え……?」
ティアラには隠せていると思っていたのか、アルクは驚きに目を見開いた。
もっとも、彼の心を締めていることは戦ではなく、これからのティアラの処遇なのだが…。
「心配していたのです。
…戦場に行かない私からの心配などいらないかもしれませんが……。
でも……日に日にやつれていく、あなたが心配でした。」
「ティアラ様……。」