囚われの姫




「姫君のご容態は?」


「えぇ…まだお目覚めにはなっていません。」





靴の音のする数と話し声から察するに…入ってきたのは男が二人。



しかも、彼らの声はだんだんとティアラの横になっているベッドへと近づいて来る…。






「リューン様が発見された時には随分衰弱しておりましたし…何より、あんな暗い中に置き去りにされたのですから……。

姫君のご心労は計り知れません……。」






心配そうな声に、ティアラは思わず固まる。




暗い中に置き去り…、戻りたくないと思うあまり、こんな単語まで飛び出すなんて…と、自分の想像力の豊さに苦笑いを浮かべる。









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