囚われの姫
(っ…近づいて来る……。)
二人の足音がベッドを回ってこちら側に来ようとしていると悟った瞬間、ティアラは反射的にぎゅっと瞳を閉じた。
「……そうですね。
今日も意識がお戻りになる可能性は…低いかもしれない………。
…………ん?」
「マクサス医師、どうした?」
マクサス医師と呼ばれた男が何かを発見したのか、急に押し黙る。
ティアラはますます瞳を閉じる瞼に力を入れた。
「……メルート様…。
どうやら姫君は我々がいない間に意識を取り戻したようですね。」
「っ……!」
くすりとマクサスの笑いを含んだ言葉に驚いたティアラは、思わず目を開けてしまった。