chocolate brothers
「残念だけど、今日はどの委員会もねーよ??」
「わかってる、朝のHRで何も連絡なかったし。」
ちょっと現実逃避しただけじゃないか。
しかもなんで私の考えてることわかったんだよ!!
キーンコーンカーンコーン
「あ、んじゃ放課後あいつらと迎えに来るわ。」
「あーはいはい。」
「篠原くん、一弥【イチヤ】によろしくねー!!」
「ほいほーい。」
一弥っていうのは美空の彼氏。
優しさの塊で、三人衆には叶わないが容姿もそれなりにかっこいい。
美空と一弥は小学生からの腐れ縁だって聞いた。
それがいつの間にかお互いに惹かれあっていったらしい。
「今日ね、一弥とデートなんだ!!」
「いってらー。」
「杏樹は冷たいなぁ、まぁ杏樹も頑張れ??」
頑張りたくない。
「はぁー。」
「何、そんな嫌なの??」
「いや、まぁそれもあるけど。なーんか美空みてると彼氏欲しくなっちゃって。」
言うと、なぜか美空に大笑いされた。
「杏樹ー、あんたには3人の王子様がいるじゃない!!」
「え、もしかしてあいつらのこと??」
あったり前でしょ!!
そう言いながら美空は私の背中を容赦なく叩いてくる。
痛い、痛いよ。
