家政婦のメイド派遣します!
一瞬踏まれている手の痛みを忘れて佐々木は祐樹の顔を見た。

「このマンションのオーナーは先ほど私になりました。犯罪者に渡お貸しする部屋はありません。」

抱きしめられた桃子が呆れた様子でそれを聞いていた。

まさか自分を助け出す為にそこまでしたと言うのだろうか?

直ぐ行動で解決したがる直樹に対して祐樹はギリギリまで穏やかに事を進めるが

一旦キレると手がつけられないのだ。

まさかマンションを一棟買ってしまうとは思わなかった。

「それから、貴方がまわしてくれた縁談ですが先ほど全てお断りしました。代わりに良い相手を紹介しましたのでみなさんに感謝されましたよ。」

祐樹は口角を上げて冷たくほほ笑む。

「しかしあなたが、ここまで馬鹿だとは思いませんでした。」
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