白の森
しばらくするとまた歌が聞こえてきた。

何度、聞いても心を揺さぶる何かを感じ、アッシュはここを離れた。

これ以上、女の歌を聞いたら余計なことを言ってしまいそうだった。

スタンの部屋に戻ると、スタンはまだ眠っていた。

ベッドの側に座ると女が置いて行ったトレイの上に乗っているカップを手に取った。

一口飲むと冷めたお茶だったが、旨いと思えた。

スタンの寝息が聞こえる中、女の言葉を思い出す。

他人の呼吸の音すら聞こえない環境とはどんなものだろうか?

動物たちしかいない世界で彼女は孤独を感じないのだろうか?
< 24 / 130 >

この作品をシェア

pagetop