夢中パラダイス!?

「え?」


「どうしても断れないんだ。せっかくの姫乃の誕生日なのにな・・・。すまない」
「ごめんなさいね・・・姫乃」


どうしてこうなのだろうか。


神様はどうして、こんな日に私をこの地に置いたのだ?

なぜ、母さまのお腹の中から、私を産み落としたのだ?




もしかして、神様はただ私を「落とした」のではないか?


「姫乃・・・」


「父さま、母さま」

「「・・・・・・」」



「いってらっしゃいっ。私は大丈夫だから。お仕事、頑張ってください。」


「ひめ」「気をつけて行ってきてくださいね」


「・・・また、今度どこか姫乃の行きたいところへ行こう」


「はい。いつか、お休みの時に。」


私は、うまく笑えていただうか。

父さまと母さまを不安にさせないように、ちゃんと笑えただろうか。



きっと・・・―――



だめだった。



「行ってくるわね」
「はい」


「姫乃」


「ごめんな・・・」


「父さま、大丈夫です。気にしないで。行ってらっしゃい!」
「あぁ」


そして、父さまと母さまは部屋から出て行った。


私は一人、ベットへ倒れこんだ。
そして、声を殺して泣いた。


今日は、最悪な日だ、そう思いながら。

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