蠱惑【密フェチSS集】
彼に見とれていたら、バスルームまで追いかけてきていた。
鋭角ラインをくいっと上げて、長い指が濃紺のネクタイをほどく。シャツのボタンを外し、彼が俯いた。
襟足にかかる黒髪が顔にかかると、そのラインはよりセクシーに見える。
「見てるなら脱がせてよ」
「み、見てません! 私、夕飯の仕度してきます! すみませんでした!」
ヤバい、これじゃ、ただの変態だ。
だけど、腕を掴まれて、アナタのその綺麗な顎先が間近に迫ると私はもう目を離せない。
「見られた分、見せてもらおうかな?」
見上げた先には、優しい眼差しをした彼。
職場の皆には、まだ内緒。
彼の甘い罠にかかる獲物は私だけでいたい……
鋭角のラインに滑らせていた指を掴まれた。
「はやく会いたかった。好きだよ」
【鋭角の誘い】は、拒めない。
The End
