kissmark
「何、さっきから俺の首ばっか見てんの?」
座っていたはずのあたしは、一瞬にしてベッドに引き連れ込まれ。
目を見開いた先に、何もかも見透かすような茶色い瞳があった。
「嫌なら嫌って、はっきり言えば?」
「……だ、だって。束縛されるの嫌いなんでしょ?」
「大嫌いだね」
……ほら。
ホント、最低。
「でも、おまえ。妬いてるくせに何で隠すわけ?演技、下手すぎ」
「そ、そんなことっ……んんっ……」
苦い香りに包まれた吐息が、そっとあたしの唇の間に入りこむ。
絡み合う舌先の温度が、いつになく高い気がした。
「キスも、下手」
「もぉっ…噛むよ!」
「ああ、噛めよ」
「えっ?」
「息の根止められても構わない。おまえになら」
本当か冗談かもわからない顔でそう言って。
顎を上げると、白い喉仏が露わになる。
……ゴクリと、生唾を飲み込んだ。
所詮人間なんて、単純な生き物。
バカみたいだって思ったって、理性は簡単に崩壊する。
――冷静さなど忘却の彼方。あたしは夢中で、白い首筋に顔を埋めた。
座っていたはずのあたしは、一瞬にしてベッドに引き連れ込まれ。
目を見開いた先に、何もかも見透かすような茶色い瞳があった。
「嫌なら嫌って、はっきり言えば?」
「……だ、だって。束縛されるの嫌いなんでしょ?」
「大嫌いだね」
……ほら。
ホント、最低。
「でも、おまえ。妬いてるくせに何で隠すわけ?演技、下手すぎ」
「そ、そんなことっ……んんっ……」
苦い香りに包まれた吐息が、そっとあたしの唇の間に入りこむ。
絡み合う舌先の温度が、いつになく高い気がした。
「キスも、下手」
「もぉっ…噛むよ!」
「ああ、噛めよ」
「えっ?」
「息の根止められても構わない。おまえになら」
本当か冗談かもわからない顔でそう言って。
顎を上げると、白い喉仏が露わになる。
……ゴクリと、生唾を飲み込んだ。
所詮人間なんて、単純な生き物。
バカみたいだって思ったって、理性は簡単に崩壊する。
――冷静さなど忘却の彼方。あたしは夢中で、白い首筋に顔を埋めた。
