赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
ジュークは数秒沈黙した後、「ああ」とだけ答える。


「何か、あたしに御用ですか?」

用があるから訪ねて来たのだろうが、すぐに話し出さなかったのでキサラは促した。

だが、それでもジュークは話し出さない。


どれくらい経ったのか。

ずっと沈黙が続き、いい加減キサラの中の恐怖も薄らいできた。


(ジューク様、本当に何しに来たのかしら?)
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