赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
驚いて見開いた目に写ったのは金糸の毛束ではなく金の髪。

その髪を辿《たど》っていくと、そこにはジュークの端整な顔があった。


「………………」

思ってもみない状況に、キサラは無言で固まってしまう。


(何……? 何なの? これは……)

やっとものを考えられるようになっても、出てくるのは疑問ばかり。


目の前のジュークは目蓋を閉じ、無防備な表情で眠っている。
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