赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
その魔女は吸血鬼に救いの道を与えた。

深すぎる吸血鬼の業を、愛する者と分かち合うことが出来る様に呪《まじな》いをかけたのだ。


生涯でただ一人の愛する者に業を半分背負わせる。

そうすれば吸血衝動は自然と抑えられ、人を殺さなくても済むようになる。


それでも抑えられないときは、愛する者の血を少し飲めばそれだけで満足出来る。


代わりに愛する者は幸運を無くすが、その分吸血鬼が守ってやれば良い、と。
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