赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
(あの娘の所為だ)

思わず顔を顰《しか》めた。


ただ一人の女などいらない。

ただ一人の女の血無くては普通に暮らせないなど、冗談じゃない。


一族の者たちに急かされたのと、人の生き血を吸いつくして殺してしまいたくなかったのとで仕方なく花嫁を決めた。

だが、その女を守り血を吸うつもりなど毛頭なかった。


だから花嫁に決めただけで連れて来たりはしなかったというのに……。
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