赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
結局一族の者たちに追求されて居場所を教えてしまった。

教えれば呼び寄せるのは分かっていたのに。


(その上……あんな風に育っているとは思わなかった)

息苦しさで目を覚ました娘は、当然誰何《すいか》の言葉を放った。

それは良い。そこまでは良かったのだ。


なのに自分が名乗った後のあの言葉は何だ?


『何で黒髪じゃ無いのよ!?』


「……」

今思い出しても謎だった。
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